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長崎人が紫陽花(アジサイ)をオタクサと云うのは長崎弁?呼ばれる理由は?

公開日: : 最終更新日:2019/06/03 観光

 

「雨に似合う花」と言ったら、誰もが思うのは紫陽花(アジサイ)でしょうね。

 

あの青色や薄紫色した可憐な花が咲くと、憂鬱な梅雨の時期も心が和みますね。

 

我が町長崎では、この紫陽花を「オタクサ」とも呼ぶんですよ。

 

 

 

長崎市の花に制定

 

ああああ ~~ ながさきぃ ~~  は ~

 

きょうも~~  あめぇ~~    だったぁ ~~

 

坂と雨の風情が似合う長崎市の市花は、勿論 紫陽花(アジサイです。

 

長崎市の花として1968年3月21日に制定されました。

 

とりわけ、アジサイが多い訳でもなく、年中楽しませてくれる訳でも無いし・・・

 

坂の町として有名なのは分かりますが、ビックリするのは降雨量の事。

 

ご当地ソングに雨が登場するものが多いため、長崎は雨が多いと思われがちですが、

年間の降水量が突出して多いわけでは無いんですよ。

 

過去の年間降水量のランキングを見ても、1・2位は高知県に鹿児島県。

長崎県は10位ほどで決して雨が多いんじゃありませんよ。

 

「長崎は今日も雨だった」「雨のオランダ坂」等の歌謡曲のヒットにより、長崎と雨が結びつくようになったからではと云われています。

 

それを逆手にとって『雨の長崎』と売り出したんでしょうね。

 

まっ、雨に濡れた石畳の情緒は風情がありますから、文句は言いませんが、

観光客の皆様は雨に濡れた坂道の石畳にて転ばないようにご注意を‼

 

 

 

 

 

 

オタクサとは?

 

長崎市の人は紫陽花をオタクサとも呼びます。

 

何ででしょうね?

 

こんな長崎弁もありません。

 

でも

 

長崎市の人がオタクサと呼ぶのなら長崎弁になるのかな?

 

事の始まりは、シーボルトさんです。

 

 

 

シーボルトさんとは?

 

現在もシーボルト記念館として鳴滝塾のあった場所に住居が現存していますが、簡単にシーボルトさんを紹介しますと、

 

シーボルトは、1796年2月17日にドイツのヴュルツブルクという町で、医学者の家に生まれました。

 

ヴュルツブルク大学医学部に入学し、医学をはじめ動物学・植物学・民族学などを学び、後に貿易をしていたオランダの陸軍軍医となりました。

 

オランダの命令にて日本へ行くことになり、1823年8月11日 (文政6年7月6日)に長崎へ到着しました。

 

鎖国時代の長崎は、外国人居住区の出島から出てはいけないのですが、優れたお医者さんだった為に

長崎の町に出て病人を診察することを特別に許可をされています。

 

西洋医学が優秀だったんでしょうから都から離れた地では当然ですよね。

 

翌年に長崎の鳴滝(なるたき)にあった家を手に入れました。

彼はここで「鳴滝塾」を開き、日本各地から集まってきた医者たちに医学などを教えています。

 

そんな時に、そこへ患者としてやって来たのが、長崎の遊女「其扇(そのぎ)」。

 

彼女の本名は  『お滝さん』

 

 

その女性に惚れてしまい、二人の間には「お稲」という女の子も生まれ、幸福な時が過ぎます。

 

しかしながら、悲劇は訪れます。

 

一時帰国しようとしていたシーボルトの荷物から、当時国外への持ち出しが禁じられていた日本地図や葵の紋の羽織などが見つかり、スパイの容疑をかけられ、1829年、シーボルトは妻子を残したまま、国外追放の身となるのでした。

 

 

 

帰国後の生涯を「日本学」の研究に捧げようとしていた彼は、日本の様々な植物を掲載した『日本植物誌』を刊行します。

 

いつまでも忘れられないお滝さんへの想い・・・・

 

その中で、長崎の中国寺で採取したという空色の紫陽花を「Hydrangea otaksa」(ハイドランゼア オタクサ)と名づけて紹介したのです。

 

ドイツ人だったシーボルトさんが妻の「お滝さん」を呼ぶ時の発音が

『オタクサ』と呼んでいて、最愛の妻の名を付けていたのです。

 

お滝さん  →  おたきさん  →  オタクサ

 

 

 

 

 

 

 

紫陽花の花言葉

 

「移り気」や「浮気」「無常」です。

 

紫陽花の色が時期によって変化することから付けられたと言われています。

 

紫陽花の花の色には土の酸度が関係していて、酸性だと青くなり、アルカリ性だと赤くなると言われています。

 

ちなみに、日本古来の紫陽花はガクアジサイと云う品種で、青色や紫色の花がそうですね。

 

「移り気」や「浮気」と云う悪いイメージの花ですが、シーボルトさんはお滝さんの事を生涯忘れないようにと花に名付けたのは皮肉なものですね。

 

日本を去って30年後、国外追放がとかれ、1859年ふたたび日本に来ることができました。

長崎に到着したシーボルトは、なつかしい鳴滝に住み、昔の門人達や娘のいねたちと交流しながら日本研究を続けました。

 

幕府にも招かれ、江戸でヨーロッパの学問を教えましたが、3年後に日本を去り、1866年10月18日、ドイツのミュンヘンで70歳で亡くなっております。

 

 

 

 

長崎市でのオタクサ

 

遊女と恋に落ちたシーボルトさんがその名を花に付けた事は、「日本の植物学の父」と言われた牧野富太郎には、

「神聖なる学名に自分の情婦の名前をつけるなどけしからん」と激しく非難されています。

 

当然と云えば当然かなあと思いますが、長崎には蝶々夫人の例も御座います。

 

恋路に落ちたシーボルトさんですが、やはり長崎では有名人です。

 

恋の舞台となった長崎では、市の花を紫陽花と定め、今は品種の隔てなく、

全ての紫陽花を「おたくさ」あるいは「お滝さん花」とも呼んでいます。

 

ちなみにオタクサは、固有の名称やお土産の銘菓にも使われるほどに親しまれています。

 

毎年、5月末より6月に掛けて「長崎紫陽花まつり」が開催されます。

 

このお祭りの正式名称は「ながさき おたくさ まつり」と親しまれています。

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