青学大・吉田祐也の快走で共にブルボンも頭が痛い!どうする内定?
昨日2020年2月2日に行われた別府大分毎日マラソンで青山学院大学の吉田祐也選手が
初マラソンながら2時間8分30秒の好タイムで走り、日本人トップの3位の成績をあげました。
吉田祐也選手は、お正月恒例の箱根駅伝では青山学院大の総合優勝に貢献し、任された4区を区間賞で飾りました。
大学卒業後は競技人生をも卒業するつもりだったようで、初マラソンへの挑戦は最後の記念にとの思いだったのかも知れません。
中継車にて解説をされていた青学大の原監督も「ねぎらい」の言葉を仰っていましたが、
吉田選手は菓子メーカーの「ブルボン」への就職内定も決まっているそうです。
箱根の快走後に日本陸連の瀬古利彦さんも「いい走りをしているんだから、やんなさいよ」と勧めていました。
これで心揺れない訳はないですよねえ・・・
ここで頭の痛い問題が・・・・・・
就職後は競技人生の引退を示唆している吉田さんですが、共に、内定を出してる「ブルボン」も頭が痛い・・・・
「ブルボン」さんに責任は無いのですが、好記録を出した事によって周囲からの
「2024年(のパリ五輪)に向かって戦力になる。やめないで続けてほしい」の声。
◇
菓子メーカー「ブルボン」のスポーツ支援
日本人ならば知らない人はいないほどの大手菓子メーカーさんですね。
私も幼き頃より御世話になり、未だに好きな菓子メーカーさんです。
スポーツ戦も会社の理念として色んな支援をなされていらっしゃいます。
① 水球チーム「ウォーターポロクラブ柏崎」設立協力・バックアップ活動
② は、水球日本代表(ポセイドンジャパン)を応援しています。
③ はJDSF[公益社団法人 日本ダンススポーツ連盟]を応援しています。
勿論、青山学院大学の陸上部もブルボン・ウイングラム(WINGRAM)のサポートを受けています。
長距離の場合、練習後やレース後はグリコーゲンが葛藤した状態になっています。
その状態でグリコーゲンの素となる糖質を取る事でグリコーゲンの貯蔵量が高まると云われています。
そのため、沢山の糖質を取る商品を必要としていました。
一般的なスポーツドリンクは甘すぎるために2倍に薄めて飲んでいましたが、
糖質、ミネラル補給の観点から薄めずに飲めるスポーツドリンクを求めていました。
ブルボン・ウイングラム(WINGRAM)のサポート引用
この繫がりから吉田祐也選手の就職内定も頂いたのでしょう。
しかしながら、「ブルボン」さんには「陸上部」が見当たらないのです。
就職後は競技生活からの引退を決めた吉田祐也選手ですが、別府大分毎日マラソンでの好記録は意外過ぎだったのですね。
競技続行を懇願する周囲の声には吉田祐也さんも心動かないとは限りません。
「ブルボン」さんにしても、陸上部が無かったらマラソンを続けさせたくても出来ません。
「ブルボン」さんには何の落ち度も無く、一学生の就職を受け入れただけの事なのに頭の痛い事態になってしまいましたねえ。
◇
青学大の吉田祐也選手の経歴
吉田 祐也(よしだ・ゆうや) 教育人間科学部・4年
生年月日: 1997年4月23日
身長・体重: 164センチ、47キロ
出身地: 埼玉・東松山市
出身高: 東松山第一小 → 東松山東中 → 東農大三 → 青山学院大学
過去の箱根駅伝成績: 1・2・3年次 出走無し 4年時 → 4区・区間賞
過去の出雲駅伝成績: 1・2・3・4年時 出走無し
過去の全日本大学駅伝: 1・2年→出走無し 3年時→5区区間賞 4年時→5区3位
1万メートル自己ベスト記録: 28分42秒58
記録を見る限り遅咲きの苦労人と見受けられますね。
3年時までは無名で箱根の出走も無い選手ですが、2019年度より、青学大陸上部・長距離ブロックの副主将を担当されるなど
人柄・人望は厚かったんだろうと思われます。
最後の箱根地も最初は補欠登録でした。
本番当日に、4区(20.9Km)の市川唯人と交代され、吉田自身最初で最後となる箱根駅伝へ念願の出場を果たし、
東洋大学・相澤晃の1時間0分54秒を24秒上回る、1時間0分30秒の区間新記録を樹立しました。
こんなアメリカンドリームみたいな結末って本当にあるんですね。
それもこれも、結果を出せなくても腐らずに鍛錬を続けたからこその事でしょうね。
◇
今後の成り行きは
初マラソンで2時間8分30秒なんて普通には出せないようなタイムです。
先週の女子の東京オリンピック選考時間が2時間22分22秒だったのから考えると男女の違いはあれど約14分も早いタイムです。
マラソン界には「サブテン」と言う言葉があります。
その意味は、「フルマラソン(42.195km)を2時間10分以内で走破」すること。
日本男子のエリートランナーにとっては、サブテンの達成が一流選手かどうかを示す目安となっています。
※近年では高速化が進んでおり、2時間10分をわずかに切るようなタイムでは世界で通用しなくなっています。
それ程に2時間10分の壁は高いのに、初マラソンで成し遂げたのは凄い事なんです。
箱根駅伝優勝後に日本テレビ系の生番組「シューイチ」に出演した際原監督の発言が・・・
『吉田は「ホントに、4年目にしてこの箱根駅伝で全てを出し切ろうと思っていたので、タイムリミットがあったからここまで全力を出し切れたというのもあるので」と現役続行を否定したが、原監督は「就職内定もらってるんですけど、走らせてもらえるようにね、私の方から(就職先の)社長さんにお願いしようかね」と、吉田の現役続行に出馬する構えを見せていました。』
日本陸連の瀬古利彦さんも
「2024年(のパリ五輪)に向かって戦力になる。やめないで続けてほしい」と懇願していました。
吉田祐也さんが競技人生の撤回をしても咎める人はいません。
自分の人生ですから自分で悩み、決めることが出来ます。
菓子メーカーさんの「ブルボン」さんにも誰も文句を言う方はいないと思います。
ただ、立場的に考慮されている事でしょうね・・・・
望む事ならば、原監督の言葉が現実になれば素晴らしい事だと思います。
※ 追記 2020年3月10日
吉田祐也さんが現役続行を決意されたようです。
新たな就職先は GMOインターネットグループ(GMO)
青山学院大学の原監督がアドバイザーを務めてもいるんですね。
そのGMOの紹介の前にブルボンさんの男気に敬服致します。
吉田さんが内定を貰っていたのは周知の事実だし、陸上を辞めて入社するに至っては本人も元より、周囲も就職活動に力を入れていたでしょう。
そんな彼を内定で決定していたのに快く内定辞退を受け入れた事、
素晴らしいですね。
吉田祐也さんの最後のレースで見せた初マラソンで2時間8分30秒も凄い事で、今までの大学生活のマラソンの血が再び騒ぐことももっともだと思います。
でも、それ以上に内定辞退を快く受け入れたブルボンさんの方がもっと偉いような気がします。
ブルボンさん、ありがとうございます。
これから又競技人生を歩む吉田祐也さん。
今は新たな目標と挑戦が決定し、又素晴らしい環境も手に入れましたね。
GMO監督の花田勝彦氏はかつて早稲田大学のエースとも云われるような選手でしたね。
1993年の箱根駅伝では同期の武井隆次、櫛部静二とともに総合優勝を勝ち取る走りで4区(21.0km)で、1時間2分7秒の区間新記録で区間賞を獲得しました。
1996年のアトランタオリンピック陸上競技男子10000m代表、2000年のシドニーオリンピック陸上競技男子5000m・10000m代表と、2度のオリンピック出場も経験されており、その後は2004年より長らく上武大学の監督を務めており、上武大学を箱根駅伝に導く地位までに指導された方です。
GMOアスリーツは実業団でも着実に伸びて来ているチームです。
メンバーも東京五輪代表補欠になった橋本崚選手、
3月1日の東京マラソンで2時間7分27秒で日本人7位の下田裕太(23)、2時間7分39秒で同9位の一色恭志(25)ら実力派の青学大の先輩が在籍しています。
他にも森田歩希(23)、林奎介(23)ら有望若手選手が所属しており、環境は申し分ない処です。
この前の東京マラソンでは大迫傑選手が2時間05分29秒の日本新記録を更新し、それに引っ張られる形で日本人選手14人が2時間8分台と云う快挙になりました。
これによりこれからのマラソン界の高速化は進化するものと思います。
今迄のような柔な駆け引きが通用しなくなるのでしょうね。
2時間4分を切らなければ世界と戦えないと云われ出しました。
今回の東京オリンピックでは大迫傑選手の2時間05分29秒ではタイムではメダルには届かないでしょう。
しかしながら、オリンピックは何があるか分からない怖さや楽しみがありますから日本人選手の奮闘を期待したいと思いますね。
瀬古利彦さんもおっしゃる通り吉田祐也さんには次期開催のパリ五輪に向けて頑張ってもらいたいですね。
サブテン(2時間10分切り)が目標とされるマラソンの初マラソンで2時間8分30秒の快挙。
これからの練習次第で十分に高速レースに対応出来ると思います。
4年後を目標に怪我無く焦らずじっくりと鍛えて、世界と戦えるスピードの身体を造ってください。
ガンバレ!! 吉田祐也!!
ありがとう!! ブルボン製菓!!
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