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8月7日の平和記念式典 の長崎は、広島と共に被爆者の特別な1日です

公開日: : 最終更新日:2019/07/27 夏休み, 観光

 

梅雨が明け、あぶらセミがジィーージィーーと鳴き始めると暑い夏がやって来ます。

 

8月9日の11:02分になると長崎市内全域に黙とうのサイレンが鳴り響きます。

 

この日ばかりは市内の小中学校は登校日となり、平和に祈りを捧げます。

 

長崎に原爆が投下された日も暑い日だと聞きました。

 

 

 

 

原爆犠牲者慰霊平和祈念式典

 

毎年8月9日に行われる平和記念式典。

多くの方が参列下さいます。

 

私の両親も、共に被爆者です。

 

爆心地から5~6㎞離れた場所にて被爆したそうですが、二人とも怪我や病気はありませんでした。

 

体中の至る所にやけど傷を負った方々に比べたら何の怪我も無い父が言う「すまない」の言葉が不憫でなりません。

 

「何でそんな言葉が出るのだろう?」

 

戦後生まれの筆者には当時理解できない言葉です。

 

その父も間もなく94歳の高齢になります。

 

若かりし頃に原爆の惨状を見た光景は忘れられないと云います。

 

焼けた身体に水を求めて、川に群がる人々の光景は見るに堪えない、忘れられない光景だと・・・

 

 

私も、小学校、中学校と原爆の日の事を聴いて育ち、高校時に於いては平和記念像のすぐ近くの高校に進み、平和公園は通学路の一部でした。

 

今は以前から改築されて国道から平和公園へと昇る道も楽になりましたが、昔は数十段の階段を上らねばなりません。

その登ったすぐに「平和の泉」があります。

 

 

 

水が張られた泉の前の石碑に刻まれた言葉を今でも忘れられません。

 

のどが渇いてたまりませんでした

水にはあぶらのようなものが

一面に浮いていました

どうしても水が欲しくて

とうとうあぶらの浮いたまま飲みました

―あの日のある少女の手記から―

 

高校生ながらこの場所を通るたびに、「暑かったろうね」と、この石碑に水を掛けたのを思い出します。

 

この場所にて毎年8月9日に 原爆犠牲者慰霊平和祈念式典 が行われているのです。

 

 

 

毎年5月に原爆死没者名簿の「風通し」

 

原爆犠牲者慰霊平和祈念式典 に先立ち、5月に「風通しと云われる作業も行われます。

計183冊に及ぶ原爆死没者名簿を外気にあてる作業です。

 

この名簿には、被爆者ら17万9284人(2018年7月迄)の名前や享年などが記されているのです。

 

白い手袋をはめた市職員数名によって、1枚ずつめくり、傷みなどがないか確認する作業です。

 

これにより風を通し、湿気によるベタつきを取るのも目的の一つです。

 

私の母も6年前に他界しましたので記載されていますし、父親も同様に記載される事となります。

 

原爆の投下より74年余りが過ぎ、被爆者の方々も高齢になり、記念式典の参加は大変でしょうが、参列の皆さんには熱中症対策を十分にして頂きたいと思います。

 

 

 

 

被爆地長崎は

 

我が町長崎は観光の名所が沢山あります。

 

鎖国時代に唯一開かれた場所でもあり、南蛮文化の遺物も沢山あります。

 

原爆の犠牲となった面もありますが、カトリック信者の迫害を受けた地でもあるんです。

 

隠れキリシタンの教会群が世界遺産登録もされました。

 

この平和公園近辺には浦上天主堂と云う大きな教会があります。

大浦天主堂に匹敵するような教会です。

 

この浦上天主堂も原爆の被害を受けた一つです。

だから、原爆被爆者の中には多数のカトリック関係者や信者の方々もいらっしゃいます。

 

 

神父様やシスターの姿も式典の中に多数出席されており、普段あまりシスターの格好を見かけない方には異様な光景かも知れませんね。

 

この光景は同じ被爆地でも、広島県では見ない光景ではないでしょうか。

 

浦上天主堂の敷地内には、原爆被害の爪痕が今も残されており、平和記念像を見られたら此方も見られると良いと思いますよ。

 

 

 

最後に

 

原爆犠牲者の冥福を祈り、核兵器廃絶と恒久平和の実現を世界に訴えるため、毎年8月6日に執り行われる記念式典ですが、原子力発電所の使用は無くなりません。

被爆地では語り継がれる放射能汚染の怖さも他所では通用しないのが歯がゆいです。

 

最近の自然災害の脅威はとどまる事はありません。

むしろ地震や水害の被害は増えています。

 

この先何年か後には大きな地震の予測もあります。

 

そんな時に、せめて被爆のような大きな犠牲が無いように想うばかりです。

 

私も被爆二世になりますが、現在において後遺症なるものも無く平和に暮らしています。

 

それでも微力ながら被爆の怖さは子へ孫へと伝えて行きたいと思います。

 

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