MGCに長崎から出場者のMHPSの3人の近況・コンディションは?
来年の東京オリンピックのマラソンランナーの代表選出レースのMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)が9月15日に開催されます。
このレースで優勝者と2位、3位のうち「MGC派遣設定記録」2時間05分30秒を突破した最上位者が代表に内定します。
※2019年4月30日時点で突破者がいなかったため、2位になれば代表内定(2019年5月追記)に変更されています。
男子の資格選手は31名がいますが、いずれも強豪選手ばかりで息が抜けません。
日本人選手の最高成績は大迫傑選手の2時間05分50秒ですが、それさえも派遣設定記録には及びません。
そんな中、長崎市に本拠地を置くMHPS(三菱日立パワーシステムズ)から3人の選手が出場します。
筆者がよく行く運動公園で彼らの練習風景を見かけますので一生懸命に応援しております。
レースまで1か月を切りましたが練習も気合も充実しているでしょうが、レースに向けた近況はどうなんでしょうか?
◇
MHPSとは
以前は三菱重工長崎の陸上部だったと思うのですが、三菱日立パワーシステムズとなり長崎市を本拠地に稼働しています。
黒木純監督の元、出身の山梨学院大学からの選手も多く在籍しています。
現在の部員は、主将の木滑良選手を筆頭に12人が在籍しており、副主将の定方俊樹、松村康平、エノック・オムワンバ、井上大仁選手等と駒がそろっており、2019年のニューイヤー駅伝では準優勝と部の最高記録を出しました。
MHPS の強化スタイルは、「地道にこつこつと積み上げて行くこと」(黒木監督)。
井上も自身のマラソン練習を話すとき、「淡々と」という言葉をよく使う。
早朝からの市内のランニグから、午後より地元の運動公園での走り込みと市民が見守る中での練習風景はそれでなくても期待をさせてくれます。
そんな中で、3人の選手がMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)に出場するんですから応援にも力が入ります。
三人の選手は、木滑良、井上大仁、岩田勇治の3選手です。
◇
木滑良
1991年生まれで長崎県瓊浦高校陸上部卒業の長崎っ子。
この高校は私立高校ですが、スポーツが盛んでハンドボールやバドミントン部には全国各地から入部希望者がいる程の強豪チームです。
野球部も甲子園に3度出場するほどで、学校上げてスポーツに力を入れています。
卒業選手の中には阪神タイガースにいた下柳剛さんや、プロレスラーの大仁田厚さんらがいます。
瓊浦高校陸上部には現在1500m5000mに林田洋翔君と云う強い選手がおり、練習をMHPSメンバーと共に行い卒業後にはMHPSに入部する可能性が高いと思います。
木滑選手も高校卒業後に前身の三菱重工長崎の陸上部に入部しています。
現在は松村康平から主将を引き継ぎ、チームを引っ張る若手の選手です。
マラソンの記録は2時間8分8秒ですが、遅咲きの選手ですが記録を伸ばしています。
「MGCはアップダウンも暑さもある。リズムを崩さず最後まで走れれば勝機がある」と強気のコメント。
本当に何か起こすような気がしませんか?
2017年に結婚をされているようで内助の功のおかげで記録が伸びてるのかも知れませんね。
奥さんの為にも所属チームの為にも是非頑張って貰いたいもんですね。
◇
井上大仁
今や押しも押されぬ日本のマラソンランナーの一人ですね。
1993年生まれで長崎県諫早市の出身で、地元の中学から諫早市の鎮西学院高校に進んでいます。
鎮西学院高校の陸上部は全国ではあまり目立つような成績を残してはいませんが、長崎県内では諫早高校男子と県代表を争うような実力です。
高校卒業後に山梨学院大学に進み、お正月の名物・箱根駅伝には4年連続出走。
箱根では仲間の不調により結果は残せていませんが、大学三大駅伝の一つの全日本大学駅伝では3年時の第45回でエース区間2区で早稲田大学の大迫傑、日本体育大学の山中秀仁と区間賞を分けあっている程の実力です。
2014年3月には在学4年生ながら世界ハーフマラソン選手権に日本代表として出場しています。
大学卒業後は地元・長崎県に拠点を置くMHPS(三菱日立パワーシステムズ)に就職し、マラソン部の一員として活動しており、同陸上部の躍進の原動力となっています。
マラソンにおいても現役では大迫傑選手、設楽悠太選手に次ぐ3番目の記録2時間6分54秒をだしておりMGCの有力選手です。
井上大仁選手は「優勝を目指して頑張る。タイムでは負けているが自分が一番強い」と抱負を語っていました。
MGCに向けしっかりと照準を合わせてトレーニングを行っているようです。
◇
岩田勇治
1987年生まれで福岡県出身。
福岡工業高校を卒業後にMHPSに入社しマラソン部に所属しています。
マラソンの記録は2時間9分30秒でMGCに出場しますが、2019年ニューイヤー駅伝での最終アンカーで旭化成の大六野選手とのデッドヒートは手に汗握る素晴らしいレースでした。
高校時よりこれと云った記録も残していませんでしたが、彼こそ遅咲きの選手の代表でしょう。
MHPSの中で強い選手たちとの練習でメキメキと力を付け、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場まで勝ち取ったのだからあとは何も怖いものはありません。
「レースに対しワクワクした気持ちは(他選手に)負けない」と言い放し、強気でレースに臨めば何が起こるか判りませんよ。
◇
まとめ
MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)のような一発勝負は日本では珍しいですね。
今迄は周りの感情が入り、疑わしいような選出もありましたが今回は皆が一列です。
東京オリンピックをも見越した季節において、そのレースに合わせて調整するのも難しいでしょうが、代表を勝ち取れば東京オリンピックに向けて多くの準備ができる筈です。
長崎市から3人もの選手が出場すること自体が奇跡のような出来事です。
マラソン選手の体格は私よりも小さいくらいで近所の運動公園で練習をしていても目立ちません。
違うのはその走りのスピード。
歩いたりジョギングしたりしている脇を、音もなく忍び寄って走り去る走力はまるで忍者のように見えます。
ながさきを代表して一人でも多くのオリンピック内定を勝ち取ってください。
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