ライオンの餌にジビエ料理を!イノシシ・鹿の害獣の有効活用法
ジビエ料理とは
食材として捕獲された野生の鳥獣を指すフランス語になります。
本来は、狩猟によって捕獲された野生の鳥獣を言いますが、近年は飼育して
から一定期間野に放ったり、また生きたまま捕獲した後に餌付けしりした動物
も、半野生として呼ばれています。
こういった鳥獣の肉を使った料理がジビエ料理 と呼ばれています。
こういったシカやイノシシの肉を、動物園のライオンやトラなどに与える取り組みを、福岡県の大牟田市動物園と九州大などが進めております。
主なジビエ
① 鳥類
マガモ アヒル 山ウズラ キジ ヤマシギ
雷鳥(日本では天然記念物の為に狩猟出来ませんが、蝦夷ライチョウは狩 猟対象ですが減少傾向)
② 獣類
野ウサギ シカ イノシシ クマ アライグマ
日本では、肉食が始まったのは明治時代以降と云われていますが、それ以前に
も猟師やマタギが、シカやイノシシ・熊の狩りをしていたし、ツグミやキジな
どの野鳥も食べられていました。
ウサギを一羽二羽と数えるのも、鳥と偽りながら食べられていた名残だそうです。
現在、日本国内の多くの都道府県でイノシシやシカなどによる農作物や樹木の
食害に悩まされている為に地元猟友会の協力を得て毎年一定量の「有害鳥獣駆
除」を行っています。
昔から馴染みがある食べ方としては、『モミジ鍋』、『ぼたん鍋(しし鍋)』
等がありますが、近年は捕獲された野生の動物の肉が食肉として利用されるこ
とは少なくなっており、大半はハンターに自家消費されたり、山中に埋設され
たりしていて、シカについては、人間用の食肉に向かない小さな駆除個体や消
費しきれない分は、ペットフードに加工利用されています。
害獣駆除の活用法
こういった食肉に向かない駆除害獣の活用法として、福岡県の大牟田市動物園と九州大などが進めているのが、動物園のライオンやトラなどに餌として与える取り組みです。
えさになるのは、ワナで捕獲され、ジビエの料理には使えないサイズの小さなシカやイノシシ。
福岡県糸島市で採れたイノシシや鹿児島県・屋久島のヤクシカを用意。
感染症のリスクがある頭部と内臓を除いたうえで、低温殺菌と冷凍処理したもので、骨や皮はそのままですが、人間が食べてもいいレベルの処理をしているそうです。
欧米の動物園では、家畜の肉をほぼそのまま与え、飼育された動物のストレスを軽減しようという「環境エンリッチメント」という取り組みがあるそうです。
この、環境エンリッチメントを取り入れてみようと、通常は馬肉や鶏肉を与えているそうですが、皮や骨が残る肉を与えてみると、口に咥えて走り回ったり、じゃれたりと、明らかに興奮する行動をし、ワラの中に肉を隠すなど普段は見られない行動も観察されているそうです。
市動物園でのイベントでは、利用されずに捨てられる有害鳥獣をえさにすることや、環境エンリッチメントの意義を来園者に説明したうえで、動物の様子を見てもらうとの試みだそうです。
まとめ
毛がそのまま残る生々しい肉の塊をライオンが食べる姿は、子どもたちにとっては、むごい光景に見えるかもしれません。
しかし、この食のサイクルこそが本来の姿なんだと学ぶ事も大事な事です。
以前、大分の別府温泉の鬼山地獄に観光に訪れました。
別名「ワニ地獄」とも呼ばれているワニを温泉のお湯にて飼育している処です。
たまたま、小さな甥を連れて、その微動だにしないワニの群れを見ていた時に、係の人がワニの食事時間となったので、エサである加工処理してあるニワトリを投げ入れたのです。
興味深々でしたが、あの微動だにしないワニの群れが、1メートルほどジャンプして、投げ入れられた肉の塊を取り合う姿に、恐怖を抱いて甥を小脇に後退りしたほどです。
その時の迫力には圧倒され、恐怖を感じました。
私が小さな頃は、庭先に飼っているニワトリは、普段は卵を産んでるだけのペットと何ら変わらない小動物ですが、お客さんが来た時には、親が子供の見ていない場所にて、ニワトリを絞めて、毛をむしり、捌かれたのちに食卓のお御馳走となってでてきておりました。
何も知らずに、「おいしい。おいしい。」と食べておりました。
翌日に、ニワトリの姿が見えないので、親に聞いたら、
『昨日の夜、あんたのおなかの中に入ったやろ』
それで初めて気づくのですが、その時には不思議と悲しくはありません。
この動物園の取り組みについて、来園者を対象にしたアンケートでも
「残酷とは思わない」という回答が9割を占めているそうです。
こういう生きた授業ができるのが動物園や、水族館なんだと思います。
これが、サファリパークだったら、過激すぎるでしょうから。
普段見るような、芸を仕込んだ動物でお客さんを呼び込むのも園の継続に必要でしょうが、動物の飼育環境を改善し、より野生に近い動物の姿を見せることも必要ではないでしょうか。
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