世界から長崎へ!平和への願いを込めた原爆資料館の千羽鶴のその後の活用法
公開日:
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生活
間もなく原爆投下のあの日がやって来ます。
8月9日11時02分
長崎県長崎市の浦上の地に原子爆弾が投下された日です。
毎年、平和への願いを込めた平和記念式典が開催されています。
又、多くの観光客や修学旅行の生徒さん達が平和学習に訪れてくれます。
そして、その折に沢山の千羽鶴が届けられています。
そして世界の各地からも平和の使者として折り鶴が届いています。
◇
折り鶴の量
長崎の地に届けられる折り鶴の量は年間900kgにもなります。
もう一つの被爆地の広島県には年間1000万羽、重さにして10トン近くの折り鶴が届くと云いますから物凄い事ですね。
この願いを込めて折られた折り鶴ですが、頂いた側はその処分に頭を痛めています。
平和の願いを込めたものを無下に扱うのも心苦しいのですが、実情は深刻です。
広島県では折り鶴のその後の処理に年間1億円の金額がかかると云われています。
広島県に比べ、規模は小さいながらも長崎県もそれ相当の処理代が掛かっているのです。
今では、原爆関連のみならず、被災地への支援の気持ちや、被ばく患者さん達への健康を願っての千羽鶴も多いと聞きます。
そんな気持ちが込められた平和の象徴を迷惑がっていたら罰が当たると思いますよ。
◇
折り鶴の活用法
長崎の原爆資料館には国内外から折り鶴が寄贈され、例年、総重量は900キロ前後に及ぶと云います。
館内で一定期間展示した後は、市が古紙回収に出したり廃棄処分したりしていたそうですが、再生紙化の取り組みに向けて動き出したそうです。
簡単に再生紙化と云いますが、金や銀の折り鶴は再生紙として使えないため取り除き、束ねているひもも引き抜く必要があるそうです。
それに、丁寧に折られた鶴も解体(折る前の状態)しなければいけません。
先輩にあたる広島県では、障害者の自立・就労支援施設で、再生紙を再び千羽鶴として活用できる折り紙セット「ずっと折り鶴、ずっと折り紙」などに再生し、鶴の形に折り上がると首や尾、翼の部分がそれぞれ違う色になるように計算された「レインボーカラー」の折り紙もセットになっていて、国際的な広告賞のパッケージデザイン部門で賞を獲得しました。
又、広島市立の学校では折り鶴再生紙で卒業証書を作成して授与しました。
長崎市のある障害者施設もこの折鶴の解体作業を任され、協力されています。
託された施設の方は
『この折鶴は、大切な大切な折鶴。だから、とても集中して慎重に解体しています。
というのも、これは長崎の原爆資料館の中にある、長崎平和推進協会さんからお預かりした折鶴なんです。
全国から送っていただいた思いのこもった折鶴ですから』と。
毎年、沢山の折鶴がここに展示されています。
この思いのこもった折鶴。そのまま処分されてしまうというのは、心が痛みます。
それで、これを再生紙として甦らせ、新たにしおりや、カレンダーなどを作成するということです。
素晴らしいことですよね。
◇
焼却した灰も焼き物やお香へ
波佐見町の波佐見高の生徒が長崎市の原爆資料館などに寄贈された千羽鶴を譲り受け、焼却した後の灰を使って「平和を願う波佐見焼」を制作しました。
陶芸などを学ぶ美術・工芸科の生徒が、貰い受けた折り鶴を焼却して、その灰を粘土に混ぜ、ツルをモチーフにした箸置きや豆皿、お香立てに成形しました。
折り鶴の材料が一様でないので、どんな色になるかは予想できなかったそうですが、淡い青磁色に仕上がったそうです。
他にも波佐見町のまちこしグループ「金富良舎(コンプラシャ)」がお香の商品化にも取り組んでいるそうです。
◇
まとめ
世界の平和の願いを込められた千羽鶴はこれからも無くなることはありません。
次の世代の子供達へと平和への願いが語り継がれていくのです。
そんな思いを込めて折られた折り鶴を厄介者扱いはできません。
障がい者の皆さんや、色々な方々の知恵や力を借りて役立ててあげて下さい。
戦後74年にもなりますが、被ばく者の方もまだまだいらっしゃいます。
語り部の方も段々と2世の方に変わられていますが、平和を願う気持ちは同じです。
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