災害ボランティアの活動は過酷!まずは自身の体調を管理して手伝おう。
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2019年令和元年の台風19号による豪雨で甚大な被害が出ています。
今日の日にて今回の災害で亡くなった人は77人となり、堤防の決壊は、59河川の90か所に上っています。
まだまだこれから被害の詳細は大きくなっていく事でしょう。
被災者の皆様には誠に申し訳ないのですが、私が住む地域は今回は何の被害も無く過ぎました。
しかし、この自然災害はいつなんどきに何処で起きるのか判りません。
被害に遭われた方々の一日でも早い復旧を心より願います。
今回の大雨にての水害はテレビで見ていても他人事ではありません。
私も37年前に「長崎大水害」の被災者なんです。
その当時に自動車修理工場をしていたのですが、夜半に上流の河川の氾濫により会社ごと全て流されてしまいました。
会社の終了時以降の時間帯でしたので人命に及ぶことがなかったのが幸いでしたが、会社の損壊と預かっていた車30台程の被害額は相当のもので復旧作業と共に先行きの不安でいっぱいでした。
そんな経験もしましたから今回の被害の様相をテレビで見ながら「何の力にもなれない」自分が歯がゆいばかりです。
ボランティア活動の皆さんもまだ現地に行くこともままならないようで辛いでしょうが、とに角焦らずに無理をしないで復旧作業をして下さい。
私も被害を受けた時に懇意にしていた50km以上も離れたところの同じ同業者の方が、炊き出しを持って社員の皆さんと駆け付けてくれた事が今でも頭から離れず忘れられない思いです。
ボランティア活動を行ってくれる皆さんの有難みを身をもって経験していますから、その好意に感謝しつつもその過酷さも知っています。
尾畠 春夫(おばた はるお)さんなるスーパーボランティアの方の善意がニュースで取り上げられ、一躍ボランティア活動が災害時に取り上げられましたが尾畠 春夫さんのように日頃から身体も酷使できている人はいいですが、普通の人には過酷な労働なんです。
被災地を心配してお役に立とうと出向く前に、自身の体調と金銭、長期の休暇等自分自身が邪魔にならないようにして手伝って下さいね。
自分の経験より、ボランティア活動を行って下さる方に最低限のお願いです。
折角の行為に水を差すようなようで心苦しいのですが、ご自身の為にも大事な事なんです。
◇
ボランティア活動を行う心構え
- 自身の体調管理を最優先に
被災地でのお手伝いは肉体的に過酷です。
普通の方々が出来る手伝いは、家具や被災した家財道具の運搬や土砂類の排出。
畳やタンス・廃棄処分の物の排出です。
普段でも重い物に土砂や水分が加われば相当量の重さなんです。
自身の足腰・体調にも十分に注意が必要なんです。
- 危険を予測しましょう。
被災地での活動は倒壊するような危険が伴うことがあります。
ボランティア活動によって発生する安全面や健康面については自己管理のうえ、体調が悪ければ参加を中止することも肝心です。
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自発的な意思と責任により被災地での活動に参加・行動しましょう。
親戚や知り合いなどの方の手伝いなら気分的にも楽でしょうが、一般の方のお手伝いはプライバシーの問題もあります。
出来ればまずは現地に設置されている災害ボランティアセンターに事前に連絡し、ボランティア活動への参加方法や注意点について確認するのが良いと思います。
自身が出来ることだけを手伝うように心がけた方がいいです。
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笑顔を忘れないように
被害に遭われてる方々は皆さんが先行き不安で一杯です。
落胆でいっぱいの方や、これからの不安で殺気立ってる方だっていらっしゃいます。
被災地では、被災した方々のお気持ちに寄り添い、プライバシーに十分配慮し、マナーある行動と言葉遣いで活動してあげて下さい。
被災者の方の心のストレス軽減にもつながりますので話しを聴くときには否定せず聞き続けることも大切です。
◇
被災地への移動手段
当たり前の事ですが、交通費は自己負担です。
被災地に行く際の交通手段はご自身で考え、移動しなければなりません。
又、現地に行くのにマイカーはほぼ無理だと思って下さい。(駐車にて緊急車輌や災害復旧作業の妨げに迷惑になる場合があります)
お手伝いする地域も限られたりするので事前に交通手段とボランティア受付場所を調べて移動された方がいいです。
◇
ボランティアの皆さんの食事・宿泊場所
食費・宿泊費は自己負担になります。
基本的に食事・宿泊場所は用意されませんのでご自身で準備したり手配するように考えていてください。
スーパーボランティアの尾畠 春夫さんがリヤカーを引いて自身の荷物を準備されていますが、長期のお手伝いならばそれ相当の準備も必要です。
アウトドアが好きでキャンプをする方なら寝袋での就寝や食事の準備も容易い事でしょうが、何にもない所にボランティアに行くのですからそれなりの覚悟が必要です。
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後方支援もあります。
こんな行為や
後方支援とは、現地には行かずに募金や物資提供などを行う事です。
私もボランティアの気持ちはあるのですが、寄る年波には勝てません。
気持ちはあっても体力は無くなっていて、行けば必ずご迷惑をお掛けする事態となります。
まして、九州からにはあまりに遠すぎます。
よって、これからのニュースやボランティアの受付などを注意しておき、何らかの方法にて後方にてお手伝いを考えています。
現地でお手伝いを出来なくても、お手伝いを出来ることは沢山あるんです。
◇
最後に
善意でボランティア活動を考えていらっしゃる方々には「なんて奴だ!!」と思われる方もおられると思います。
その方々には折角の行為に水を差すようで誠に申し訳ございません。
しかし、ボランティア活動は大変厳しく過酷な行為です。
安易に考えていると自分自身の身体も痛めてしまい、折角の行為も仇になったりします。
売名行為でも無く、ただ黙々と重い・汚い・辛い作業を行うばかりです。
被災を経験した私は、そんな方々を尊敬の念でいっぱいなんです。
まずはご自身の体調の管理から、出来ることを手伝ってあげて下さい。
どんなに小さなお手伝いでも、お手伝いに上下は無いんです。
無理をなさらずに被災者の方々の心の支えになってあげて下さい。
私も「長崎大水害」に遭い、先の事を何も考えられずにただひたすら土砂物の後片付けを行っていた時に、数日後に駆けつけて下さった方々をみて只々涙が出ました。
あの時にその方々に返せなかったものを、違う形で返して行きたいとおもいます。
被災された方々
後片づけは終わりが見えないくらい長引くと思います。
しかし、善意のある方も沢山いらっしゃいます。
言うのが心苦しいのですが、経験者として身体を一番に考えて、根を詰めずに気長に頑張って下さい。
又、亡くなられた方々には心よりご冥福をお祈り申し上げます。